背景と概要
このプロジェクトは、2008年度文部科学省大学教育改革支援事業:質の高い大学教育推進プログラム「学士力としての論理的文章作成能力育成」の取組として生まれました。
本取組は、母語としての日本語の客観的・論理的な文章作成能力の育成に対して、情報処理技術の専門的な視点から技術開発を通して貢献しようとするものです。母語としての日本語教育は、多くの大学でその必要性が認められ、正規授業に組み込まれるようになっています。しかし、その多くは、授業方法や教材などを工夫し、教員が直接関わることで実現しようとしています。
これに対して、本取組は自然言語処理技術を駆使して、学生の自学習・演習環境を構築することによって、文章作成能力の育成を目指します。この実現のために、文章を自動的に理解・評価することのできるシステムを構築し、教育分野へと展開を図っていきます。その結果、多くの学生が、優れた教育コンテンツの利用と多様な演習を行うことが可能となるはずです。さらに、汎用技術としてこの教育システムを公開することによって、本学のみならず多くの大学で、所期の目的を達成することに貢献しようというものです。
2011年度以降の展開
2008年度文部科学省大学教育改革支援事業:質の高い大学教育推進プログラム「学士力としての論理的文章作成能力育成」は,2011年3月をもって終了いたしました。
この取組により得られた成果は,2011年4月からは全国の教育機関に開放し,相互利用を開始します。
また,幸いなことに,この研究面での取組については,「自動添削機能強化による日本語文章力育成システムの展開」というテーマで,平成23年度日本私立学校振興・共済事業団 学術研究振興資金に採択されました。これにより,さらなる技術開発に取り組んでいくことができます。
今後は,適宜改良を加えながら情報発信を続け,利用してくださるみなさまからの情報を参考にして取組を継続していきます。